コラム

description大企業と中小企業、新卒はどちらを選ぶべきか?

株式会社シスデイズ代表取締役社長の宮野です。

私は会社経営と並行して交流団体の運営をやっていたこともあり、時折学生から「新卒で入る会社は、大企業と中小企業どちらが良いか?」と聞かれることがありました。

もちろん個々の事情は異なりますが、こういった質問をしてくる学生の多くは自分が何をやりたいかがまだ定まっていません。その場合、私は決まってこう答えています。

やりたいことが決まっているならお好きな方へ。
決まっていないならできるだけ大きな企業へ。

私自身、新卒の時は1,400人ほどの社員が在籍する企業に入りましたが、2年ほどで辞めてしまいました。 それは部署によって仕事内容に大きな差があり、自分が希望していた仕事ができなかったことが要因なのですが、 それでも今考えてみると最初に大企業を選んだのは良い選択だったように思います。

speaker_notes目先の就職ではなく、先を見据えた選択になる

新卒当時の私は漠然と「Web系のIT」をやりたいという思いはありましたが、 具体的にどのようなサービスを作りたいとか、どの会社に入りたいとか、 そういった細かなこだわりは持っていませんでした。 そのため色々な仕事に触れられる大企業に入り、結果として希望が叶わないという不運にも見舞われましたが、 大企業に入ったことでその後の転職がだいぶ楽になりました。

中途で転職する場合、前職までの職歴が重視されます。 そこで履歴書に大企業の名前が書いてあると、それだけで評価が上がったりします。 つまり新卒で大企業に入っておくと、もし失敗した場合でもやり直しが利き易くなるのです。

転職を見越して就職するというのも変な話かもしれませんが、 新卒の時からしっかりとした人生観を持っている人はほんの一握りにすぎません。 実際に仕事を始めてみて、ようやく自分に合っている・合っていないが判断できることも多くあります。 そうなった時にやり直しが利かない状況になってしまうと、自分に合わないと分かっていながら仕事を続けなくてはなりません。 精神的にも大きな負担になるでしょう。

よって、もし具体的にやりたいことが決まっていなければできるだけ大きな会社に入るよう助言しています。 それは目先の就職がどうこうと言うより、人生を長い目で見た場合、特に何か失敗があった場合にやり直せるというメリットが得られるためなのです。

筆者: 宮野 清隆 高度情報処理技術者資格であるテクニカルエンジニア、アプリケーションエンジニア、プロジェクトマネージャ等を27歳までに取得したITのスペシャリスト。 2008年に株式会社シスデイズを設立し、代表取締役就任。2020年、高IQ団体JAPAN MENSAの議長/会長に就任。 現在はシスデイズと並行し、IT以外の企業でも顧問として活動している。
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